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鎌倉・光明寺の蓮池と材木座海岸
鯉と亀揉み合ふ池の蓮華かな



 晩夏の一日、鎌倉の光明寺を見物して来た。
 光明寺は、材木座海岸のすぐ近くにあり、かつては、「関東十八檀林」の筆頭といわれた大寺だけに、天照山を背にした境内は広々としていて気持ちがいい。
「檀林」とは、江戸幕府によって定められた浄土真宗の僧侶の研究教育機関としてのお寺のことをいうそうだ。
 小堀遠州作と伝えられる庭園の蓮池が有名で、もう終わりかなと思っていたら、まだ美しい花が残っていた。蓮池を巡る廻廊に佇んで、しばらく名残りの蓮花を鑑賞していたら、足下の池の縁に数匹の鯉と亀が群がっているのに気がついた。しかも、その鯉と亀がまるで押し競饅頭をしているみたいに揉み争っているのだ。
 仏教と蓮の花とは縁が深く、仏像の台座にも蓮華が彫刻されている。
 その気高い蓮池の中でさえ、どうやら生き物の悩みや争い事の種はつきないものらしい、なんという罰当たりな存在だろうと思うと、なんだか可笑しくなった。
 あらためて池の中を見回してみると、何故だかこの池は、亀の数がやたらと多いのだ。至るところで鯉と亀が縄張り争いをしているようだった。
 寺を出てから、詩人の田村隆一が散歩の途中でいつも立ち寄っていたという酒屋に入ってビールを飲んだ。その店には権三という有名な老犬がいたのだが、去年亡くなってしまったそうだ。
 同行した友人の一人が泳ぎたいというので、海岸の海の家に上り込んで酒を飲み、日暮れまでゴロゴロしていた。
 海水浴場は人影も少なく、夕陽に染まる晩夏の海が美しかった。
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未分類 | 10:53:14| Trackback(0)| Comments(6)