投稿日:2006-07-19 Wed
虹仰ぎ飲む屋上のホールかな
梅雨晴れの暑い一日、横浜で友人に会い、ビアホールで一杯飲んだ。
考えてみると、ここ数年、夏になっても屋上のビアホールで飲んだという記憶がない。
ひと昔前までは、夏になれば、屋上ビアホールで一杯というのが定番で、私もサラリーマン時代には、先輩や同僚に誘われてよく行ったものだ。
フツーの居酒屋とちがって、気軽に立ち寄れるし、時間も短く切り上げられる。なによりも開放的だから好きだった。
上司の愚痴や会社の悪口が、周囲の嬌声にかき消され、星空に吸い込まれていくのを、ほろ酔い気分で聞いていたものだ。
そんな屋上ビアホールが、いまはすっかり廃れてしまったらしい。
昔はデパートの屋上など、どこでも営業してたのに、高島屋の屋上でもやっていないという。これだからデパートの売上が落ちるのだ。
横浜駅周辺を探し回って、ようやく岡田屋モアーズの屋上に残存していることを発見した。
ノスタルジックな気分で入ってみたら、現代の屋上ビアホールは、昔と異なり、飲み放題食べ放題3000円のバイキング方式になっていた。
制限時間は2時間で、料理は中華料理。品数はそれほど多くないが、まあ、ビールのつまみとしては、充分だろう。
周りのビルの谷間から港にかかるベイブリッジが見えるし、ロケーションもよい。
若い女性のグループや家族連れなんかも来ていて、結構繁盛していた。
飲んで食べてよい心持ちになったところで、夕空を見上げたら、なんと虹が出ていたのだ。
ちょうどベイブリッジの真上にもうひとつの橋がかかったように、青みを残した黄昏の空にたつていた。
ベイブリッジの瞬きに呼応して、神様が天上にのぼる橋を用意してくれたみたいだった。
渡り来る人なき虹のたちにけり 飯島晴子
このビアホールで飲んでいる人たちのうちに、あの虹の橋を渡って行ける人がいるのだろうか、とふと思った。
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